浮立面 ~制作過程~
仕上がりを眼中に置き、一彫り一彫りに魂を込める。
浮立面を作るにあたり、まず、木の素材選びが一番大切な要素になります。それから、木を寝かせ、水分を調整しつつ、
乾き具合の最善の時を待ちます。一彫り一彫り、木と正面から向き合い、丁寧に心を込めて彫り続けます。面の仕上がり
を予測しつつ、木目との調和を図りながら仕上げていき、気を許せない緊張感が続きます。いい木目との巡り合いは、
いい作品との出会いにつながります。仕上がりは白木仕上げ、漆塗りなどがあり、一つ一つ丹精に仕上げます。面浮立を
踊るために作られた浮立面も、最近では魔除けなどの装飾用として、家庭で飾られることも多くなっています。
~制作過程~
1.まず始めに、切作りした素材に図面を引き、構図を作成します。
2.つぎに、全体の輪郭を描き、舌・鼻の形作りをします。
3.一番気を遣う工程で、始めに、眉、目の線を荒彫りします。
4.荒彫りが終わり、面全体をきめ細やかに最終仕上げする工程です。
5.熱で溶かしたロウを面全体に塗り込み、程よく乾いたら布で磨きます。(白木仕上げ)